書ける!かな書道  
          基本から創作へ
             
                 谷 蒼涯 著

   B5判 96頁(カラー16頁)    定価 (本体2000円+税)
                          ISBN978-4-8195-0247-4

  かなの単体、連綿、臨書の学び方、俳句、和歌の手本から作品まで
  構成。かな書道を基本から創作へ無理なく学べるようにまとめた一冊。

 
 内容
  かなについて・かなの単体・変体がな・大字かな・連綿・俳句・短歌
  ・古典の臨書の学び方・文字の表情・変化のテクニック・20パターン
  ・作品



     

     

       

     はじめに
        普段何気なく書いている「ひらがな」の歴史をたどれば、古くは中国から漢字が渡来
        して以来、かなへと形を変えるのに七世紀半余りの歳月が費やされ、今なお現代の
        私たちの生活の中に息づいています。
        私たちがメモを取ったり、文字を早く書こうとする時、無意識に漢字は行書や草書に、
        ひらがなはつづけたり略したりします。思うに、漢字がかなに変化する経緯において、
        縦書きで書くことは自然な流れなのです。そして、筆の動きの中から、続けて書く方法
        として連綿が生まれてきたのでしょう。この様に、漢字の簡素化が、日本独特の『かな』
        の誕生につながりました。
        本書はかなの持つ美しさ、流麗さ、いわゆる「雅の世界」を表現した小字作品を中心に、
        具体的な例を示しながらわかりやすく基本から、臨書を通じて創作に至るまで解説しました。
        これから新たに「かな書道」を始めようとする方や、「かな」は難しい、何年やってもなかな
        か創作が出来ないと悩んでいる方に対し、少しでも、役立つヒントが得られる様に極力説
        明を付けるように心がけました。
        最後に、千年以上の昔から日本の美意識を育んできた「かな書道」に思いを馳せながら、
        次世代にこの日本の伝統文化を受け継いでいかれることを心より願ってやみません。

           平成18年2月            日本書蒼院  理事長  谷蒼涯