毛筆書写技能審査基準

                  一般財団法人 日本書写技能検定協会

 1 級  程度・・・毛筆書写の高度な専門技術及び知識をもって書くことができる。

領域 内容
実技
 1. 漢字及び仮名
  ○漢 字   ア) 楷 書
           イ) 行 書
           ウ) 草 書
  ○仮 名   エ) 平仮名
              片仮名

 ア) 楷書を正しく美しく書くことができる。
 イ) 行書を正しく美しく書くことができる。
 ウ) 草書を正しく美しく書くことができる。
 エ) 平仮名、片仮名を正しく美しく書くことができる。

 2. 漢字及び仮名(古典の臨書)
  ○漢 字   ア) 楷 書
           イ) 行 書
           ウ) 草 書
           エ) 隷 書
  ○仮 名


 楷書、行書、草書、隷書及び仮名を正しく美しく臨書
 することができる。

 3. 文章及び文書
  ア) 漢字仮名交じり文

  イ) 掲  示
  ウ) 書  式

  エ) 自由作品  

 ア) 漢字仮名交じり文を目的に適した書体で正しくか 
     つ全体を効果的に書くことができる。
 イ) 掲示を体裁よく書くことができる。
 ウ) 毛筆による手紙、賞状、上書きなどを体裁よく書
     くことができる。
 エ) 半紙、色紙、短冊、画仙紙その他の紙に作品と
     して整えて書くことができる。
理論
 4. 国語の表記法
  ○現代国語の表記法
  ア) 二級の領域

  イ) 常用漢字表に掲げられて
    いない漢字の字体、音訓及
    び「筆順指導の手びき」に示
    されている以外の筆順

  ウ) 現代仮名遣い、送り仮名
  エ) 符号の使い方
  ○歴史的仮名遣い

 

 ア) 二級に示されている領域の内容を更に正確に習
   得、理解している。
 イ) 常用漢字表に掲げられていない漢字の字体(い
   わゆる旧字体、書写体)、音訓、筆順、現代仮名
   遣い、送り仮名及び句切り符号、その他の符号に
   ついて二級よりも更に正確に習得し、理解している。
 ウ) 歴史的な仮名遣いについての知識、理解をもっ
   ている。

 5. その他
  ア) 草書を読む
  イ) 書道史

  ウ) 毛筆書写に関する知識
 
 ア) 草書を読むことができる。
 イ) 日本、中国における書道史についての一応の知
   識、理解をもっている。
 ウ) 毛筆による表現や作品形式、手本に適当な古
   典の択及び添削についての基本的な知識、理解
   をもっている。

注  1.  この表において、「漢字」 とは、常用漢字とその他の主な漢字をいうものとする。
    2.  書きぶりは、小学校・中学校用書写教科書、高等学校用書道教科書中の手本として
       示されているものの範囲内とする。


 毛筆書写技能検定 1級 試験問題の内容

実技問題 1問  漢字4〜5字を楷行草の三体で書く(半紙に3行で)
2問  漢字仮名交じり文約50字を書く(半紙)
3問  漢字の臨書(楷行草隷のうち一体を課す 半紙)
4問  かなの臨書(半紙)
5問  自由作品(和歌、漢詩などより一つを書く 画仙紙)
6問  書式文(賞状など) 
理論問題 7問  常用漢字の字体を旧字体と書写体で書く(各5字)
8問  草書と古典(主として古筆)を読む。
9問  書道用具と書道史
10問  誤字訂正(常用漢字)歴史的かな遣い(まちがい探し)
合格点 実技600点満点
合計535点
理論400点満点
合計315点